CrimsonCreatureは長年にわたり、魚を観察し続けました。ルアーとしてではなく、バスの餌とは何かを。そんな観察から得た、生きる魚の独特のひかりと微妙な動き(波動)を再現できないかという悩み。
この悩みを解決する方法として考え出したのが、特殊塗装技術とオリジナルアイ、ウレタン樹脂のくみあわせでした。そしてさらに行き着いた答えが、1本1本手作りすることへのこだわりとなり、現在のCrimsonCreatureのプライドへとつながります。
ボディーの輝き
琵琶湖をホームグランドとして、一人の釣り人としてさまざまなルアーを使い、魚を観察する中で、「エサ」としての魚がもつ独特の光に魅了され、ルアーにその特徴たる「鱗の輝き」を再現することに心血を注いだ結果生まれたCrimsonCreature独自の特殊かつ高度な技法は、層を織りなすかのような複雑な色彩変化を生み出す塗装技法にまで発展し、見る者を魅了し、あたかも本物の魚の鱗・表皮と錯覚させるほどのものと誇りを持つまでにいたりました。
生きた魚の鱗
魚の種類によって鱗の形・色・大きさなどさまざまに違いがあります。その特徴をそれぞれ捉え、ルアーに表現しています。
例えばウグイなら、小さめで角張った鱗がびっしりと並んでいますが、それを表現するために他とは違う用具を使用しています。
また、一枚の鱗をとってみても、その内側と外側、また背中側か腹側かによってもその色もさまざまです。
CrimsonCreatureではその違いまでも表現したいというこだわりから特殊なペイント技法を生み出し、1枚の鱗の中の陰影までをも表現することに成功しました。またそのような鱗を波打つように並べ、グネリと翻る魚体の動きまでをも表現しました。
ビックバス用のディメンショナル・スケール・ペイント
特に大型ルアーのデッドスローリトリーブ時には、視力のいい大型バスがまじまじとルアーが本物のベイトかどうか観察することがよくあります。
この特殊技法でペイントされた鱗、そして何層にも塗り重ねたクリア塗装が、水流と光の反射によって色彩の変化を織りなします。これこそがまさに本物のベイトであるかのような効果をもたらしバイトにつながる確率をUPさせます。
モンスタークラスになるほど私たちが想像する以上の視力を備えています。独自に「ディメンショナル・スケール・ペイント」を施したルアーとそうではないルアーを比較テストした結果、チェイスの数・バイトの数・そしてそのサイズに明らかな差が出ました。それまでバイトに至らなかった魚が、その鋭い視覚で認識・判別してチェイス・バイトに至るのです。
さらにディメンショナル・スケール・ペイントに極限の生命感を与えているのが、ルアーにまとったウレタン・クリアコーティング。
厚めのウレタンコーティングといえば、古くからハンドメイドルアーの特徴で、そのきらびやかさはビルダーのペイント技術を一層引き立てるとともに、アングラーの所有欲をくすぐるような高級感・ゴージャス感を与えてきました。しかしその効果はそれだけではとどまらず、その質感はまさにライブベイトの粘膜を表し、水が全身をまとわりつくかのような水絡みをして見せます。厚めのウレタンコーティングがストロングな被膜を形成するとともに、ウレタン特有の柔軟性がクッションの役割を果たし、水流を受け止めては柔らかくたわみ逃すという連続作用をもたらしているのです。
クリムゾンルアーがもたらすリアル感・高級感・ゴージャス感そして必然の釣果を存分に味わってください。
オリジナルのアイ
飽くなきリアリティーの追求の果て誕生したクリムゾン・オリジナル・アイ。
まず、黒目の部分はブラックパールペイント仕上げで、通常のブラックよりもさらに奥行きのある「漆黒のブラック」を表現。
そしてそれを取り巻くゴールドの縁は、無用なぎらつき感を抑えた渋みのあるゴールドを採用。いわば「いぶし銀」ならぬ「いぶし金」を再現しています。
なぜ、ここまでこだわるのか。水中に入れたルアーのアイを見てもらえれば一目瞭然。ゴールドの縁は光を鈍く広範囲に反射し、そして黒目はその光によって一層ブラックを引き立ち、まさに生きた魚そのものの眼が再現されています。そしてさらにそれらを包み込む透明部分。どこまでも透明で水中では光の屈折によって柔らかで生々しい眼の粘膜を演出します。
ルアーに生を与え、見る者を引き込み、手に取った者さえも威嚇するクリムゾンが誇るアイです。
[FOAM-CR]ウレタン樹脂
クリムゾン・クリーチャーでは、マテリアルに徹底的にこだわり長年トライ・アンド・エラーを繰り返してきました。
強度・浮力・質量・質感またそれでいてある一定の生産量を保ちながらも個体のばらつきを極限まで抑えることができる究極ともいえる素材の開発。その理想をすべて満たしてくれる素材。それが[FOAM-CR]ウレタン樹脂です。
なぜ、プラスティック製インジェクションルアーが全盛の今、採用しないのか?それは単純に「より大型サイズを狙いたい」からです。しかもそれがハイプレッシャーになればなるほど大量生産のプラスティック製ルアーとの釣果の差は歴然となるのです。
どのような新しい機能・形状・カラーを備えた現代的・先進的なルアーであってもその水絡み・水押はどれもほとんど変わることはないのは当然。その本質はプラスティックなのです。それが日々休まることなく水中を行き交い、もはや食性にしろリアクションにしろ反応させることが難しい状態となっています。そこに他とは異なる絡みつくような水押しを放つウレタン樹脂製ハンドメイドルアーが通れば、しかもそれは生産量を抑えたルアーによる鮮烈なヴァージンインパクトを与えてバイトにつなげられることが確かだと考えられます。しかもそれが経験を積んだ狡猾な大型になればなるほどその強みが生きてきます。そこで必然的にハイプレッシャーな状況でも釣ることができ、しかもそのサイズが大きくなることにつながっているのです。さらに付け加え、クリムゾンが誇る繊細な彫刻技術の再現性という点においても、[FOAM-CR]は理想の究極のマテリアルといえるのです。
モノつくりへのこだわり
クリムゾン・クリーチャーでは、一体一体丹誠込め、またその時その時の感性・インプロヴァイズに任せて製作していきます。それがその作品の表情として、時には荒々しく肉感的かつ躍動的に、また時には優美かつ気品に満ちて表れてきます。この世に1つしか存在しないあなただけのルアーとなるのです。もはやそれは単にルアーと呼ぶだけでは足りない、ここ一番の頼れる相棒のような、いつも懐にそなえる懐刀のような存在となることと信じています。 またそれとは対照的に、ベリー部の角張ったデザインはどこか玩具的な愛らしさ・ほのぼのとしたチープ感を残しています。どこか「ルアーがルアーたる証明」を表したかった。ルアーフィッシングのおもしろさの根元には「こんなもので釣れた!!」という驚きがあるはずである。そんな感覚も味わっていただきたいと考えています。 私たちが生み出すルアーに、美なる造形、美なる機能、美なる楽しみを宿していると信じています。